スケールの大きなふっくらした味と香り・・・アッサム・オレンジペコー

スケールの大きなふっくらした味と香り・・・アッサム・オレンジペコー

アッサムの紅茶というと、インド式の煮出して作るミルクティ「チャイ」を思い浮かべる人が多いでしょう。そのチャイに使われる紅茶はCTCといって、一見すると金魚のえさのような、まあるい形をしている。

紅茶を作る作業はとても手間がかかり、お茶の葉を空気と反応させて酸化、そして発酵をすすめるのですが、そのためには時間と茶葉を広げる広いスペースが必要です。

この作業をできるだけ丁寧に行ってデリケートな香味を追求するのがオーソドックス(正統的な)製法といわれ、ダージリンなどが典型です。

その作り方はそのままで、ただ茶葉をローターベインという肉挽き機のようなもので小さく刻んで行うのが、セミ・オーソドックス製法。ウバ、ヌワラエリア、ディンブラなどスリランカの紅茶=セイロンティが代表。

セミ・オーソドックス製法よりもさらに紅茶作りの工程を効率的に短縮したのがCTC製法です。C:crush(くだく)、T:tear(引きちぎる)、C:curl(丸める)ことによって、お茶の葉の組織を壊し、お茶の葉に含まれる酸化酵素を働きやすくして、その結果、短時間で製造できます。

世界の紅茶の半分がインドで作られ、その半分以上はアッサムティ。つまり世界中の紅茶の4分の1はアッサムで栽培されている。ですが、そのほとんどはインド国内でチャイ用として消費されています。

そんなわけでアッサムティ=CTCといったイメージがあるけれど、もちろんそうでないのもあって、とびきり上等の茶葉は、その持ち味を最大限に引き出すために、ダージリンと同じように時間と手間をかけて作られる。

それがこのアッサム・オレンジペコーです。オレンジペコーとは「大きな葉っぱ」といったような意味で、茶葉を刻んだりしないで、オーソドックス製法で仕上げたときの形状です。

日本の緑茶もそうですが、お茶の葉を揉んで、それが撚れたような形をしている。アッサムオレンジペコーの特徴は、アッサムティらしいコクがあって、まろやか。加えてオレンジペコーならではのふくよかな甘い香りが楽しめます。

ダージリンやウバやディンブラといった高地のお茶が好きな人にはすっきりしたキレがない印象を持たれるかも知れません。

でもですね、この紅茶を1週間飲んでごらんなさい。たっぷりした、スケールの大きな味と香りに惹かれ始めることでしょう。もちろんミルクティもすばらしいけど、ストレートも一級品です。ワインの好きな方なら、メルローというまろやかで渋味の少ない、ふっくらした品種が近いと思います。