良い取引先に出会えることの大切さ

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良い取引先に出会えることの大切さ

 

高木園の強みは多くの方に支えられていること

商売をしていくうえにおいてよい取引先にであえることは決定的だと思います。静岡茶の仕入れ先として70年以上のお付き合いのあるカネハチ鈴木商店さんは、素晴らしい製茶問屋さんで、今でもお付き合いさせていただいています。

お茶は農作物だから当然、その年の天候などによって出来映えがかわってきます。そんなときは、「高木さん、今年はお茶のできが良くないので、もうけは諦めて下さい。私どももそうします」と電話してくる。

もちろん利益ゼロでやってくれと言っているのではありません。たとえば、仮に例年ならお茶の仕入れ価格が600円であったのを今年は無理をして700円まで負担して下さい。わたしどもでも同じことをしますから、ということです。

そうやって問屋も小売店も例年より合わせて3割近く高い買い付けをしても、できの良い年のようにはいきません。ですが、そこまで頑張ることによって、品質の低下を最小限に食い止めることができます。

そういう品質を守ることにこだわる商売を10年以上続けて、始めてお客様から信頼していただける。こういう考え方はきっと正しいのですが、なかなか実行できないものです。

でもカネハチさんはずっとそういう姿勢でしたし、われわれ地方のお茶屋は問屋がそこまでいうのなら、といっしょに頑張ってきたのです。その結果、カネハチさんの取引先がそれぞれの地方でお客様から評価され、地域一番店に成長していきました。

また、そんな姿勢は静岡の生産家からも圧倒的に信頼され、良いお茶が優先的に集まってくるようにもなっています。必要な設備投資にも気を配り、業務用の本格的な冷蔵庫を一企業として設備したのも早かった。

そのときも、社長がわれわれ取引先に、品質の良いお茶を一年間安定して提供するためにどうしても必要だから応援してくれと頼んでまわったそうです。

緑茶は紅茶や烏龍茶と比べれば生に近いので、夏の暑さのせいで劣化してしまう。夏を越えたお茶はまるでほうじ茶のように茶色っぽい色になってしまうことがあったのです。これを防ぐために業務用冷蔵庫が必要だったということです。

父や私が静岡を訪ねると、かならずくだんの冷蔵庫に案内し、ここが皆さんに助けていただいて最初につくった冷蔵庫です、と説明してくれます。

カネハチさんのほかにも、中国茶や紅茶、スイーツに至るまで、私どもでは基本的に製造会社さんや問屋さんから仕入れて販売するスタイルで商いをしております。「こういう商品が欲しい」とお願いすると、共同開発で高木園オリジナル商品を作ることもあります。

いづれの商品も、みなカネハチさんと同様品質を守り高めようとする方々ばかりから仕入れており、私どもは仕入先の皆さんとともに高木園のお客さま方のティーライフを充実できるよう事業を通じて貢献していきたいと思います。


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