中国茶の淹れ方

中国茶は難しくない

 最近の中国は経済発展が著しいので、どうかわかりませんが、一昔前の中国の人は、朝出勤するときに、ラオパンペイという水筒へお茶の葉とお湯を入れ、それを持ち歩いて飲んでいた。お湯がなくなると、なんでもいろんなところでもらえるらしく、お湯を補給しては飲む。そうして朝淹れたお茶っ葉を一日中使い切るそうです。もちろん何度もお湯を足せば、少しずつお茶は薄くなっていくけれど、香りも味もちゃんとする。これは、烏龍茶というお茶の作り方にその秘密があるのです。

 烏龍茶の葉をご覧頂くと緑茶とも紅茶ともだいぶ違いますね。ごつごつごろごろした葉っぱです。緑茶は多少粉っぽいけど、よく寄れています。紅茶は、とても細かい。これはBOPといって大きな葉っぱであるOP(オレンジペコー)を刻んでお湯に成分が溶け出しやすくしたものです。Bはbreak(こわす)の過去分詞形でbroken、こわされたと言う意味です。

 緑茶の葉が細かいのは、上記のように蒸した後でなんども揉む。これも紅茶のBOPと同じで、お湯に溶け出しやすくするためです。それにくらべて、いかにもほったらかしでなんにも手を加えていないようにさえ見える烏龍茶は、実際あんまり手を加えていない。だからお茶の葉の組織がこわれないし、ストレスもない。それでゆっくりと時間をかけて溶け出すわけです。そのため、烏龍茶は、急須に葉とお湯を入れたら1分半くらい待つ。二煎目を飲む時、緑茶なら待たずにさっさと注ぐところを、最初と同じようにまた1分半待つ。こうして少なくとも5、6回は楽しめます。
 
 まず、お湯で急須(茶壺)と茶海(中国茶・台湾茶用の道具。茶壷や蓋碗でいれる際にお茶の味を均一化するために使う、ピッチャーの役割をさせるもの)をあたためます。そのお湯で今度は茶碗を温める。温めたお湯を緑茶の時は、捨てないでぬるめのお湯として使いましたよね。それを烏龍茶や紅茶、珈琲では使わない。緑茶以外はすべて熱湯で淹れる。ここ大事なポイントです。

 お茶の葉を少し多めに7gくらい入れます。そこへ、熱湯を注ぎ、溢れるくらいいれてふたをする。そして
1分半ほど待ちます。
 烏龍茶、紅茶、珈琲に共通する淹れ方のポイントは、お茶の葉がお湯の中で開いていく間、そのお湯(急須や紅茶ポットの中の)の温度が下がらないようにすることです。このために烏龍茶だとこの上からお湯をかけたり、紅茶ならティーコージをかぶせたりするわけです。

 お茶の葉が開いたら、このまま茶碗に注いでもいいのですが、茶海とよばれる容れ物に急須を縦にして載せると最後まで注ぐことが出来ます。それを茶碗にうつします。そしたらですね、遊びですけど、その茶碗にもうひとつのつかっていない茶碗をかぶせてひっくりかえしてください。で、からになった茶碗を両手のひらで縁を抑えて、くるくるまわしながら、そのかおりを嗅いでみる。あまあいミルクのような香りがします。これが黄金桂の香り。本当は聞香杯という専用の茶碗を使うんですけどね。

ところで烏龍茶は(紅茶もそうかもしれないけど)、味よりも香りを重視した飲み物だとおもいます。反対に日本の緑茶は、香りよりも味を優先した作り方と言えます。

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